国際共同第Ⅰ/Ⅱ相試験:SCOUT試験(海外データ)

SCOUT試験の有効性

本剤は一部承認外の効能又は効果、用法及び用量を含む臨床成績に基づいて評価され、承認されました。本試験には承認外の効能又は効果、用法及び用量の患者が含まれますが、承認時評価資料のため掲載しています。


奏効率[主要評価項目、中間解析(治験責任医師判定)

  • 第II相パートで有効性解析集団としたNTRK融合遺伝子陽性患者36例*1におけるRECIST Ver.1.1に基づく独立評価判定による奏効率は88.9%(32/36例)(95%CI:73.9~96.9)でした。
  • 癌腫別の奏効例数は、乳児線維肉腫が22/22例、軟部肉腫が8/11例、中枢神経系原発腫瘍が3/8例*2、骨肉腫、先天性間葉芽腎腫が各1/1例、悪性黒色腫が0/1例でした。

*1:中枢神経系原発腫瘍は含まない

*2:RANOに基づく治験責任医師判定

奏効率

SCOUT試験の奏効率
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  n=36
最良総合効果
  CR
  PR
  SD
  PD

8(22.2%)
24(66.7%)
3(8.3%)
1(2.8%)
奏効率
[95%CI]
32(88.9%)
[73.9~96.9%]

RECIST Ver.1.1に基づく判定
*: PRの24例中4例及びSDの3例中1例は外科的処置を受け病理学的CRが確認された

癌腫別の奏効率

SCOUT試験の癌腫別奏効率
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RECIST Ver.1.1に基づく判定

*1:RANOに基づく治験責任医師判定による奏効率

*2:登録患者数が少数であったため、CIは表示していない

病変サイズの最大変化率のWaterfallプロット

SCOUT試験のウォーターフォールプロット

副次評価項目[中間解析]

奏効期間[副次評価項目、中間解析(独立評価判定)]

第II相パートで有効性解析集団としたNTRK融合遺伝子陽性患者36例のうち、奏効例32例における奏効期間の中央値は推定不能(95%CI:9.5~推定不能)でした。

RECIST Ver.1.1に基づく判定
*:独立評価判定が行われた36例。中枢神経系原発腫瘍は含まない

無増悪生存期間(PFS)[副次評価項目、中間解析(治験責任医師判定)]

  • NTRK融合遺伝子陽性患者79例において、データカットオフ時点で65例(82%)が打ち切りとなり、PFSの中央値は推定不能でした(範囲:1.1~35.8ヵ月)(観察期間の中央値:10.9ヵ月)。無増悪生存率は、6ヵ月時点で91%(95%CI:84~98)、12ヵ月時点で77%(95%CI:64~89)でした。

RECIST Ver.1.1又はRANOに基づく判定

全生存期間(OS)[副次評価項目、中間解析]

  • NTRK融合遺伝子陽性患者79例において、データカットオフ時点で76例(96%)が生存のために打ち切りとなり、OSの中央値は推定不能でした(範囲:1.8~38.6ヵ月)(観察期間の中央値:12.9ヵ月)。全生存率は、12ヵ月時点で94%(95%CI:87~100)でした。

全生存期間(OS)[副次評価項目、中間解析、NTRK融合遺伝子陽性群]

  • NTRK融合遺伝子陽性群において、データカットオフ時点(2019年7月15日)で79例中76例(96%)が生存のために打ち切りとなり、OSの中央値は推定不能でした(範囲:1.8 ~38.6ヵ月)(観察期間中央値:12.9ヵ月)。
  • 生存率は、12ヵ月時点で94%(95%CI:87~100)でした。

SCOUT試験の試験デザイン

試験方法(抜粋)

SCOUT試験の試験デザイン
目的:

[第I相パート]21歳以下の進行・再発の固形癌患者を対象に、ヴァイトラックビの用量制限毒性(DLT)を含む安全性を評価する。

[第II相パート]21歳以下のNTRK融合遺伝子陽性の進行・再発の固形癌患者を対象に、ヴァイトラックビの有効性及び安全性を評価する。

試験デザイン:

多施設共同、非盲検、非対照、第I/II相試験

対象:

21歳以下の進行・再発の固形癌患者88例(うち、NTRK融合遺伝子陽性患者79例)

投与方法:

本試験は、第I相パート(用量漸増パート、拡大パート)及び第II相パートからなる。ヴァイトラックビ(カプセル剤又は液剤)は1サイクル28日間として、病勢進行、許容できない毒性の発現、その他の中止理由がみられるまで投与を継続した。

[第I相パート]用量漸増パート:Rolling-6デザインの用量漸増法を用い、各用量レベル[9.6~55.0mg/m2、17.3~120.0mg/m2、100mg/m2(最大100mg)1日2回]に3~6例の患者を組み入れることとした。安全性評価委員会により忍容性が確認された場合、1段階上の用量レベルに患者を組み入れることとした。
拡大パート:用量漸増パートで決定した用量での安全性プロファイルを更に評価するために、拡大パートを実施した。拡大パートでは、NTRK融合遺伝子陽性患者を組み入れた。

[第Ⅱ相パート]米国のCLIAの認証又は他の同様の認証を受けた検査機関でNTRK融合遺伝子陽性と確認された患者を組み入れ、少なくとも7例には市販予定の液剤を投与することとした。

評価項目:

[第I相パートの有効性]奏効率、奏効期間 など

[第II相パートの有効性]主要評価項目:RECIST Ver.1.1又はRANOに基づく独立評価判定による奏効率
副次評価項目:奏効期間、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS) など

[安全性の評価項目]有害事象、臨床検査 など(第I相パートの主要評価項目)

判定基準:

画像検査はスクリーニング時、サイクル2~12までの奇数サイクル及びサイクル13以降は3サイクルごとの第1日目(±7日)に実施した。腫瘍縮小効果は最初の奏効から28日以降に行われた画像検査(CT、PET又はMRI等)により確定した。

解析計画:

奏効率は、点推定値並びに信頼区間(CI)を算出した。奏効期間、PFS及びOSはGreenwoodの公式を用いて算出した中央値の95%CIとともに、Kaplan-Meier法を用いて記述的に要約した。また、癌腫別、融合遺伝子別の解析が事前に計画されていた。

目的:
[第I相パート]
21歳以下の進行・再発の固形癌患者を対象に、ヴァイトラックビの用量制限毒性(DLT)を含む安全性を評価する。
[第II相パート]
21歳以下のNTRK融合遺伝子陽性の進行・再発の固形癌患者を対象に、ヴァイトラックビの有効性及び安全性を評価する。

試験デザイン:
多施設共同、非盲検、非対照、第I/II相試験

対象:
21歳以下の進行・再発の固形癌患者88例(うち、NTRK融合遺伝子陽性患者79例)

投与方法:
本試験は、第I相パート(用量漸増パート、拡大パート)及び第II相パートからなる。ヴァイトラックビ(カプセル剤又は液剤)は1サイクル28日間として、病勢進行、許容できない毒性の発現、その他の中止理由がみられるまで投与を継続した。
[第I相パート]
用量漸増パート:Rolling-6デザインの用量漸増法を用い、各用量レベル[9.6~ 55.0mg/m2、17.3 ~120.0mg/m2、100mg/m2(最大100mg)1日2回]に3~6例の患者を組み入れることとした。安全性評価委員会により忍容性が確認された場合、1段階上の用量レベルに患者を組み入れることとした。 拡大パート:用量漸増パートで決定した用量での安全性プロファイルを更に評価するために、拡大パートを実施した。拡大パートでは、NTRK融合遺伝子陽性患者を組み入れた。
[第Ⅱ相パート]
米国のCLIAの認証又は他の同様の認証を受けた検査機関でNTRK融合遺伝子陽性と確認された患者を組み入れ、少なくとも7例には市販予定の液剤を投与することとした。

評価項目:
[第I相パートの有効性]
奏効率、奏効期間 など
[第II相パートの有効性]
主要評価項目:RECIST Ver.1.1又はRANOに基づく独立評価判定による奏効率

副次評価項目:奏効期間、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS) など
[安全性の評価項目]
有害事象、臨床検査 など(第I相パートの主要評価項目)

判定基準:
画像検査はスクリーニング時、サイクル2~12までの奇数サイクル及びサイクル13以降は3サイクルごとの第1日目(±7日)に実施した。腫瘍縮小効果は最初の奏効から28日以降に行われた画像検査(CT、PET又はMRI等)により確定した。

解析計画:
奏効率は、点推定値並びに信頼区間(CI)を算出した。奏効期間、PFS及びOSはGreenwoodの公式を用いて算出した中央値の95%CIとともに、Kaplan-Meier法を用いて記述的に要約した。また、癌腫別、融合遺伝子別の解析が事前に計画されていた。

CLIA:Clinical Laboratory Improvement Amendments

INRC:International Neuroblastoma Response Criteria(国際神経芽腫効果判定規準)

RANO:Response Assessment in Neuro Oncology

SCOUT試験の患者背景

患者背景

  • 解析対象となった88例(うち、NTRK融合遺伝子陽性患者79例)の患者背景は以下のとおりです。
SCOUT試験の患者背景

5.効能又は効果

NTRK融合遺伝子陽性の局所進行又は遠隔転移を有する固形癌

6.用法及び用量

通常、成人にはラロトレクチニブとして1回100mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
通常、小児にはラロトレクチニブとして1回100mg/m2(体表面積)を1日2回経口投与する。ただし、投与量は1回100mgを超えないこと。なお、患者の状態により適宜減量する。

本試験の最大の解析集団88例には、NTRK融合遺伝子非陽性及び承認用量よりも低用量又は高用量が使用された患者が含まれます。

4.効能又は効果

NTRK融合遺伝子陽性の進行・再発の固形癌

6.用法及び用量

通常、成人にはラロトレクチニブとして1回100mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
通常、小児にはラロトレクチニブとして1回100mg/m2(体表面積)を1日2回経口投与する。ただし、1回100mgを超えないこと。なお、患者の状態により適宜減量する。

バイエル薬品社内資料[進行性固形腫瘍又は中枢神経系原発腫瘍を有する小児患者を対象とした第I/II相試験:試験20290(SCOUT試験)](承認時評価資料)